『よるのばけもの』概要と感想

こんにちは。

ここ最近ものすごく仕事が忙しく、そして体調を崩してしまいしばらく活動できませんでした……。

多忙は良くないですね。

体は軋むし心は荒む。生活リズムを戻すのにエネルギーを使い、普段当たり前のようにやっていた事がひどく難しく感じられて。

安定した毎日がいかに恵まれているかを再実感しました。

ウイルスの影響で日常生活も経済的にも追い込まれる時期ですが、いかに自分らしい生活を守るかというのはとても大きな問題ですよね。

少しでも多く本を読んで、豊かな生活を保ちたいものです。

さて、そんなことはさておいて、今回読んだ本はこちらです!

住野よるさんの『よるのばけもの』です。

実はこのブログでは住野よるさんは初めて書きました。

人気作家ってなかなか手を伸ばしにくいものですが、やはり間違いなく面白いですね。

概要と感想

著者の住野よるさんについて

これほど人気の作家さんですから解説する必要なんてないかも知れませんが、このブログでは初めてなので念のため。

住野よるさんと言えば言わずもがな「君の膵臓をたべたい」ですよね。
この誰もが知っているであろう作品でデビューした作家さんです。

実はこのデビュー作、小説投稿サイトの「小説家になろう」からの発信が始まりだそうです。

そこから双葉社で書籍化して現在の人気に至ります。

ちなみに、男性だそうです。

私住野よるさんは女性だと思っていました。繊細さを感じる文章から勝手に想像していたんですよね。笑

よるのばけものについて(あらすじ)

夜になると人は寝るもの。

しかし、このお話の主人公は違います。

中学生の彼はある日から、夜になるとばけものになります。

高速で移動することもできるし、巨大化もできるし。出来そうなことは一通りできる化け物です。

そんな主人公は夜に暴れるでもなく、その体でひっそりと遊びます。

そして朝になれば人間の姿に戻り、普通の子供として中学校に通います。

そんな彼はある日、忘れた宿題を取りに行くためよるの学校へ。

そして誰もいないはずである少女に出会います。それはクラス全員からいじめられている矢野さん。

矢野さんは夜の学校を「よるやすみ」と称して過ごしていました。

彼女は突然現れた化け物におびえるも、何だかんだでそれがクラスメイトであると気付きます。

矢野さんの脅し半分の交渉のすえ、それ以来二人は夜の一時を共に過ごすようになります。

昼はクラスメイトと共にいじめに加担しつつも、夜は友達のように過ごす。

彼女はおかしい人間だからいじめられるのは仕方がないと思っていた主人公ですが、実際の矢野さんを知ってしまってからは……。

というストーリーです。

感想

私たちは「ばけもの」かも知れない

ばけものとは何か。

ここがこの物語の面白い所です。

多分主人公がばけものになる事以外は割とありきたりな設定だと思うんです。

そこで物語のエッセンス、そして鍵になってくるのが「ばけもの」という存在。

ばけものって何なんでしょう?

人間の理解を超えた存在。

高速移動して巨大化して火も吹ける存在。

人間の脅威。

この物語において言えば、主人公は昼も夜も「ばけもの」なんです。

そしてクラスメイトも全員、「ばけもの」です。何なら先生だって。

この小説において私が思った「ばけもの」の定義は、自分の弱さや所属する社会(クラス)に負け、自分のあるべき姿を見失った人の事。

最後にずっと夜に話していた矢野さんが言う、

『やっと、会え、たね』

この台詞がとても響きました。

ネタバレをすると、この小説の結末からは良い未来は見えません。

でも、そこには希望があります。

とても繊細な心理描写が魅力的な小説でした。

考察は要らない

この本はすべての真実が明るみに出る訳ではありません。

そのため考察が必要かなとは思いますが、読めば分かる範囲です。

ですので、考察は割愛しますね。

私たちが考えるべき部分は、「ばけもの」とは何か、そして主人公が変身する化け物は何なのか(何のメタファーなのか)という点。

そこにこそ全力で思考を回したいし、読んだ人と語り合いたいと思います!

短時間で読めて面白い!

精読派の私ですが、この本を1週間かからず読めました!

それなのに久しぶりに楽しんで本が読めたという充足感を味わえました。

「何読もうかな……」とお悩みの方にはぜひ手に取っていただきたい本です!

今日も最後までありがとうございました。

ネット購入でも地元の本屋さんを応援しましょう!

街の本屋さんを応援するインターネット書店【e-hon】

こんにちは。 突然ですが、読書家のあなたは本をどこで買いますか? やはり「本屋さん」と答える方が多いかと思います。 あの本と出会う感覚は何とも言えない幸福感がありますよね! しかし、最近本屋さんは徐々に減っ[…]

eye catch: about e-hon