感想『読書の価値 | 森博嗣』
- 2018.04.27
- エッセイ

暖かくて快適な季節になってきましまね。
と思ったのですが雨が増えてきてちょっと陰鬱とした気持ちになる日が増えています。。
これが休日でゆっくり読書のできる日とかだと、雨も心地良いのですが。
あいにく私は仕事に追われています…。
かなしい。
さて、今回読んだ本は『読書の価値/森博嗣(NHK出版新書)』です。
さてさて、本書を書いたのはあの『すべてがFになる』や『スカイクロラ』を書いている森博嗣さんという方です。
ご存知の方、ファンの方も多い作家さんですね。
本を読んで思った事。この人やっぱり変わりものですね。
作家さんは得てしてそういうものだろうと思うのですが、この人は作家としても変わっている部類じゃないかなぁ。。笑
著者はあまり小説が好きじゃない!?
多くの作家さんは小説が好きで、読書家で、文章というものに魅せられたような方が多い
と私は思っていたのですが、この方はちょっと違います。
もちろん沢山の本を読まれた方ではあるけれど、小説はあまり、、との事です。
こんな方も作家になるんですねぇ。
だからこそ他にはない素晴らしい本が書ける引き出しがあるのでしょうか。
啓発本というより、エッセイ。
この本は作者さんの読書人生や、本に関連した、出版や執筆についての話の部分が多いです。
なので、どちらかと言うとエッセイっぽいような感じです。
でも、だからこそちょっとしたところで吹き出してしまうような面白さがありました。
()←括弧で書いてある部分が絶妙なんです!笑
感想
Q&Aという形で読書の価値を教えてくれているわけではない
さてこの本、『読書の価値』というタイトルですが、私は正直もっと良いタイトルがあったのでは?と思います。
いや、センスのあるタイトルは考えられませんけどね。生意気言ってごめんなさい。。
というのも、読書の価値はここにあるよ!っていう風に書いてある本ではないからです。
見出しにも書きましたが、Q&Aではないなという印象です。
この本で述べられることを読んで、
「この人はこう言ってるけど、私はこう思う!」
そんな自分の考えを引きださせる事によって、その人にとっての読書の価値が強固になる。
そんな本です。
そのため、ただ字面を追っているだけでは、その真価は得られない本でもあると私は感じました。
読書の意味について改めて考えさせられた。
内容については、共感2割、不一致5割、勉強になるなと感じたのが3割です。
上記の通り変わっているというか、多数派の読書家とは異なる価値観を持っている方なだけあって、意見が合わないと感じる点が多かったなという印象です。
ちなみに、私は意見の不一致をポジティブな意味として認識してます。
自分の感じ方や考え方をベースに論理立てて説明されており筋が通っているので、ただ意見が合わないというよりも、自分の考えとの差異をしっかりと認識できます。
やはり博士は違いますね。価値観も実に合理的でした。
読書の価値も、『他の趣味とは全く違って凄いんだぞ!』というような読書信者感はなく、どの点において読書が(本が)どれだけ優れているのか、という事が理解できます。
(あれ、そう考えたらタイトルはぴったりなのでは…?)
そんなこんなで、私にとっての読書の価値を見つめ直す良い機会になりました。
この本を読んで変化した事
本書を読んでとりあえず私が宣言したい事。
・速読はしない!冊数なんて気にしない。
・読書を通してもっと思考を深く広く巡らせていきたい
・その為にも本ブログを沢山書く!
これだけはしっかりと意識していきたいなと思いました。
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