死は残された人によって決まる。『人魚の眠る家|東野圭吾』

死は残された人によって決まる。『人魚の眠る家|東野圭吾』

こんにちは。

ここのところ天気が落ち着かないですね。

秋の始まりはこんなもんだったっけ。

私はお仕事に追われています。

読書の秋をもっと満喫したいなぁ。。

 

さてさて、今回は小説を読みました。

ここのところ実用書と交互ですね!

今回読んだ本は、『人魚が眠る家|東野圭吾』です。

 

このブログで東野圭吾さん初めて書いた気がする。

やはり東野圭吾作品は面白いです!

ハイペースで書かれているのに、どうしてどれも面白いのでしょう…

 

ちなみにこの本、映画化も決まっているみたいですよ!

キャストとかについても調べてみたので、気になる方は最後の方に目を通してください。

あらすじ

人体のはたらきを機械でサポートする技術開発を行う会社の社長、播磨和昌

そして和昌の妻である子煩悩な薫子

二人は娘の小学校受験が終わったら離婚をする予定。別居もしている。

そんな二人にある日悲報が届きます。

 

「娘がプールで溺れた。」

病院で医師から告げられたのは「おそらく脳死状態である」という受け入れがたい現実。

 

子供の脳死判定は、両親からの了承のもと、テストを行って正式に判定されます。

二人は最初、娘の脳死を受け入れてテストを認めようとするのですが、その時娘の身体にわずかな反応が。

これにより「娘は生きている」という思いを持った二人は、「脳死状態でもそういう事がある」という医師の言葉に耳を貸さず、驚くべき方法で娘との生活を再開することを決意します。

 

子煩悩な母の狂気とも言える娘への愛情は、どういう結末をもたらすのか。

そんなお話です。

 

この本は、プールで溺れた女の子が事故に合い、「おそらく」脳死だと宣告される事でストーリーが展開します。

この「おそらく」という点がポイントなんですね。

脳死判定というのは、臓器提供に同意した場合にのみ実施される為、提供を希望しなければ判定は行われず心停止を待つそうです。

また、子供の臓器提供は、両親の許可が必要になります。

医師が「おそらく」脳死と判定
→ 両親が臓器提供に同意
→ 脳死判定検査実施
→ 脳死と認められれば臓器提供

という流れです。

女の子の両親は、娘の身体にあった反応から臓器提供を拒むこととし、植物状態(?)の娘と共に生活することを選びます。

 

この作品は、「人間の死とは何か?」という点がまずはじめに大きなテーマとして出てきます。

娘が死んだのは事故にあった時?それとも脳死判定された時?心臓が止まる時?

「娘はまだ死んでいない」と捉えた母親と、その周囲の人間模様が描かれています。

感想

「この世には、意思統一しなくていい、むしろしないほうがいい、ということもあると思うのです。」

私は、このセリフがこの本でもう一つ大きな意味を持つものであると思っています。

 

娘はまだ死んでいないんだ」って母親が思って、周りとの考えと齟齬が起きる。

この物語の悲しい部分はここですよね。

そりゃあ親なら、っていうか誰でもそう思いたいはずです。

でも時間が経つと、女の子と距離のある人から徐々に死が受け入れられるようになっていく。

それによって軋轢が生まれてしまう。

仕方ない事のように思います。

だって死の定義自体が曖昧なんだもんね。

 

そこで出て来るのが、冒頭の言葉です。

捉え方は人それぞれですから、統一する必要がないんです。

違う考えの人間を拒絶するから、より苦しくなるんです。

この本では、そういったテーマもあるんだと思います。

もちろん、「戦争は無い方がいい」とかは意思統一すべき事柄だとは思いますけどね!

”こともある”ですから。

 

私は家族が同じような状態になっても、死を受け入れる事はできないと思います。

答えなんて出しようが無い。

でもすぐに答えを出せる人も居るだろうし、本人があらかじめ決めているって場合もあります。

それを否定する気も毛頭無いです。

 

みんなどこかで「自分は正しい」「自分の価値観はまっとうだ」という独善的な価値観を持っていると思います。

そして今の社会は、それを声に出してしまう人がとても多い。

SNSなどで簡単に自分の意見を発信できるようになったからでしょうか。

自分が多数派だと知っていたら尚更そうなりやすいですよね。

この物語は、そんな社会に対してもメッセージ性がある作品なんじゃないかなって私は感じました。

 

そして何より「母は強い!」って感じました。

最初は狂ってる感がありますが、最後まで読めば母親に対して好感を持てますよ!

まとめ

この本は死の定義について書かれた、命について考えさせられるお話です。

そして、価値観の多様性についても考えさせられました。

決して軽いテーマではありません。

深く考えさせられるテーマの本が読みたい方に向いている本だと思います。

ま、単純にヒューマンドラマとしても楽しめると思いますけどね!

映画についての情報まとめ

さてさて、今までしてこなかったけど需要がありそうだから書いてみます映画情報!

『人魚の眠る家』は2018年11月16日(金)に全国の映画館で放映されるそうです。

両親役は、篠原涼子さんと西島秀俊さん。

うん、ちょっと納得の二人です。

本作品のキャスト一覧はこんな感じ。

播磨瑞穂(娘):稲垣来泉
播磨薫子(母):篠原涼子
播磨和昌(父):西島秀俊
星野(研究員):坂口健太郎
真緒(星野の恋人):川栄李奈
千鶴子(薫子の母):松坂慶子
美晴(叔母):山口紗弥加
多津朗(和昌の父):田中泯
進藤(主治医):田中哲司

進藤は優男っぽいイメージだったけど映画は違うようですね。

でも田中さんだったのであり。

何目線でしょう。

ともかく楽しみです!

 

とまぁ映画情報についても簡単にまとめてみました。

どなたかのお役に立てれば幸いです。

ではでは!